「5月13日」は、何の日か知っていますか?
実は、初めて清水港から直接海外にお茶を輸出した記念日なんです。
そして、今年はその110回目の記念日となります!
江戸末期、鎖国政策に幕を閉じ、海外との貿易が横浜港や神戸港で始まりました。
当時、日本からの代表的な輸出産物は生糸とお茶でした。静岡のお茶も海路や陸路を通じ横浜港から輸出されていました。
“直接清水港から輸出できれば、お茶の振興につながる”― 旧安倍郡井川村出身の海野孝三郎ら茶業者や清水の海運業者が国へ働き掛け、明治32年(1899年)開港場に指定。
そして、ようやく明治39年(1906年)5月13日、清水港からアメリカ・シアトルに向けて、静岡茶を積んだ「神奈川丸」が直航します。
当時の新聞は「この日こそ清水港の歴史を一新する記念の吉日」と大きく報じました。
これを契機に、静岡のお茶生産は拡大、また港の整備も急速に進んだほか、静岡と清水を結ぶ鉄道の敷設(現在の静岡鉄道)など、都市としての発展が飛躍的に進みます。
今から10年前、清水港にあるマリンターミナルで「お茶直輸出100周年」を記念した盛大なイベント「お茶100年祭」が開催されました。そこで発せられた「静岡市お茶のまちづくり宣言」が、現在、官民で進める「お茶のまちづくり」の原点となった、たいへん意義深い日なのです。