令和6年10月18日(金)、国の文化審議会が「手揉み製茶」を登録無形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申しました。
今後、官報告示により正式に登録無形文化財となる予定です。
文化庁ホームページ:文化審議会の答申(登録無形文化財の登録及び保持団体の認定)について | 文化庁 (bunka.go.jp)
登録無形文化財にはこれまでに4件(「書道」、「伝統的酒造り」、「菓銘をもつ生菓子(煉切・こなし)」、「京料理」)が登録されており、今回「手揉み製茶」と「華道」が加わり6件となります。
「手揉み製茶」は、茶種の一つである煎茶、かぶせ茶または玉露を手作業で作り上げる伝統的な『わざ』です。
機械製茶が主流の現代において「手揉み製茶が生活文化に係る歴史上の意義を有し、かつ、美的な評価を含むわざである」として評価されました。
登録と同時に、今年7月に㈱静岡茶市場内に設立された「手もみ製茶技術保存会」が保持団体として認定されます。
手揉み製茶の『わざ』の継承及び向上を図ることを目的として、11府県から全国手もみ茶振興会認定資格の「茶匠(さしょう)」と「師範」保持者68名で構成されています。
手揉みで作られた茶葉は針のような美しい形状、色沢が特徴で、現代の機械製茶は手揉み製茶の所作を再現するかたちで作られています。
手間暇がかかるため生産量が少なく、作り手の高齢化により技術継承が課題となっています。
皆さんに知ってもらい飲んでもらうことが課題解決の第一歩となりますので、ぜひこの機会に職人の卓越した『わざ』を味わっていただきたいと思います!