
日本茶の輸出は、「ハリスの黒船来航」、「安政の大獄」などが起きた江戸時代後期に始まります。当時、日本茶は日本を代表する輸出産品の1つとして主にアメリカに輸出されていました。
その後20世紀に入っても日本茶の生産は増え続け、輸出先はアメリカだけでなく北アフリカや中東まで広がりましたが、2度の世界大戦の影響で日本茶の輸出は一旦ほぼ無くなってしまいました。戦後、輸出は再開されたものの、中国茶の世界的な広がりや、日本国内の消費増加等により、輸出は再び低迷期を迎えます。
しかし、近年は、健康志向の高まりや和食ブーム等により日本茶の輸出量は毎年伸長しています。2000年に約700tだった輸出量はこの25年で10倍以上となっており、これは、抹茶ラテや抹茶を使った菓子の世界的人気による抹茶のニーズ増によるものです。また、輸出されるお茶の単価も年々上昇し、輸出額は30倍以上となっています。
静岡市では、茶畑の多くが急傾斜地に位置し、大規模な生産・栽培には向かない反面、山の斜面に川霧がかかることや、昼夜の気温差がはっきりしているなどの、良質なお茶の生育に適した自然環境に恵まれ、品質の高いお茶が作られています。
お茶農家さんが丁寧に育てたお茶、また茶商さんの仕上げ・ブレンド技術の高さは海外でも評価されており、静岡市のお茶は主に欧米のお茶専門店やカフェなどに輸出されています。以下のページで、お茶を輸出しているお茶農家さんや茶商さん、輸出先の一部をご紹介していますのでぜひご覧ください。
輸出されているお茶の多くは日本国内でもお買い求めいただけます。海外でも評価されている静岡市のお茶、飲んでみませんか?